単位の異なるデータ群を、標準偏差と平均値の考え方を利用して、比較します。
優良顧客を判断するときに、売上金額または来店回数だけを見ていては判断を誤る可能性があります。商品の特性により判断の基準が異なる場合もありますが、売上金額が多く、来店回数が多い顧客がもっとも優良な顧客になります。それぞれ売上金額が高い顧客に対して来店回数を上げる施策を、来店回数の多い顧客に対して商品を販売する施策を実施すれば売上を最大化することが可能です。
極端な例ですが、身長が高く、体重が重い顧客をターゲットにしようと考えようとして服飾店があったとします。広告費用が限られているため、身長や体重ともに大きい顧客の優先順位を把握して効果的なプロモーションを実施したいと考えています。単位の異なる身長と体重を相対的な数値に変換して、的確なセグメントを設定できるのがZスコア比較です。
優良顧客を把握したい
費用対効果により重点商品を選別したい
従業員の貢献度を評価したい
売上金額と来店回数から優良顧客を明確にする
コストと売上高から商品を散布図上に配置して選別する
顧客への訪問数と売上金額から従業員の貢献度を見える化する
数値をただ単に見比べても単位が異なる場合、比較検討が難しくなります。データ群を標準化することで並列に比較検討が可能になります。
データ群の当該数値から平均値を引いて、標準偏差で割ることで求めます。これにより、このデータ群は平均が0、標準偏差が1になり、単位が異なる数値も比較することが可能となります。このような変換を標準化や基準化とも言われ、変換した数値のことをZスコアと呼ばれます。身近なところでは偏差値(Tスコア)として利用されています。偏差値は平均点を50に変換します。これによって、平均点が高くても低くても自分の点数が他の人と比べてどの位置にいるかを知ることができ、国語や数学といった内容の異なる変数でも同じ偏差値という数量化により比較することができます。標準化によりZスコアを算出することで、さまざまな数値を比較検討することが可能になります。
標準化されたことにより2つのデータ群を並列に扱うことが可能となり、散布図上にプロットすることができます。視覚的に優先順位やセグメントを把握します。
Trunk tools では、販売管理と支出管理の取引履歴を、顧客データ、商品データ、スタッフデータ、取引先データを組み合わせて多角的な分析が可能です。ここでは、Trunk tools を利用してできる分析の簡単な一例をご紹介します。
英会話スクールのレッスン編成の担当者が、レッスン別の利用男女比率を確認して今後のレッスン編成の参考にしたいと考えています。レッスンを商品データに登録しており、利用数を男女別でZスコア比較で分析しました。当初、男性と女性区別なく利用を想定していたレッスンが女性のみに偏っています。売上向上のためにも、男性の利用を促進する広告掲載の検討を開始しました。
行ラベルと列ラベルを変更して、さまざまなデータを分析することができます。
算出したZスコアとともに、散布図を表示します。
ブックマークに登録すれば、分析を行なったときのメモとあわせて、いつでも分析結果を復元できます。
グラフや数値の見方がわからなくても、分析結果とあわせて表示されるポイントとヘルプで、すぐに業務にご活用いただけます。
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